ラブホテルのデザイン その2
前回の続きです。
そもそも「ラブホテルではない」ということは
ビジネスホテルや旅館と同じ施設であるということです。
逆に「ラブホテルである」ということは
風俗施設であるという申請をしているということなんですが、
それは施設として
もっぱら異性を同伴したお客さんが使い、政令で定めた設備・構造を有したものということなんです。
政令で定めた設備というものの中に明記してあることで
わかりやすいのは「回転ベッド」。
つまりラブホテルでない宿泊施設に回転ベッドはNG。
これってベッドが回ろうがいいと思うんですが、
基本的なコンセプトは「性的な好奇心に応ずるための設備はダメ」ということなんで
ベッドが回ると興奮する、という理解なんでしょう。
横たわった姿が映る鏡はダメ。
あとはガラス張りの浴室はダメ。
個人的に指摘されたことがあるのが
室内に飾ってある絵画などが、女性の裸体写真もダメ。
アートチックな写真でも。
そうなってくると、人によってはいかがわしいと感じるかもしれない内装も
場合によっては(地域によっては)ダメかもしれないという。
非常に気持ち悪い事になります。
この状況はラブホテルを規制している風営法に
「解釈運用基準」というガイドラインがまたあって、
「この内容は、こういう理解でいいのか?」
「この場合は該当するのか?」
それに対して明快な回答がない
曖昧な状況になってるんですよね。
そうすると
わざわざ危険を犯して、冒険的なデザインができなくなって当然です。
なかなか悩ましいですね。
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